Ethical Fashion – Do it for the People!

「エシカル」を定義することは決して簡単ではなく(それが日本語であっても英語でも)、「エシカルファッション」となるとさらにややこしい・・・「これがあればエシカルファッション」というものはなく、本当にたくさんの要素から「エシカルさ」は成り立っていて、何が真のエシカルであるかは判断が必要です。

Ethical Connectionsは、10年に渡り様々なエシカルブランドとかかわってきた経験から、何がエシカルファッションであり、何がその対極にあるのかーそれを定義する要素を整理し、できる限りシンプルに表現してみました。これらの5つのカテゴリーは、私達がこの地球上で生きる上で重要な5つのことなのです。

それは、「For the People」(人のために)、「For the Animals」(動物のために)、「For the Oceans」(海のために)「For the Land」(大地のために)、「For the Air」(空気のために)。

もっとシンプルに言えば、
「For the People」と「For the Animals」は、地球上に暮らす生き物を守るため。
「For the Oceans」「For the Land」「For the Air」は、地球環境を守るため。

 この5つのことを大事に、そして守られている、そんなファッションがつくれたら、それは確実に「エシカル」だと言えるのではないでしょうか。おもしろいことに、1つを守ろうとすれば、自ずと他のカテゴリーにもつながってくる。「エシカル」の連鎖が生まれてくるのです。

Ethical Connectionsは、ブランドによって異なるエシカルな試みを、この5つのカテゴリーにあてはめていきました。みなさんには、自分で価値観や、考えに共感するものを探してもらったり、新しい発見があればいいなと、思っています。まずは「For the People」を実現するブランドについて話していきましょう。

「For the People」に関わるものとしては、「フェアトレード」「ハンドメイド・伝統工芸」「チャリティ」「インクルージョン」がありますが、これはファッションを生産するプロセスに関わる人たちの生活、環境を向上することをめざす努力全体のことをさしています。
*「インクルージョン」: 含有、包含、社会的一体性等の意味があり、ダイバーシティから発展した概念。

現在、ファッション業界における労働者の扱いについては、様々な団体が注目し、ブランドはそれを守る努力を求められています。購入者がどんな環境で生産された商品なのかがすぐわかるように、という意図から様々な認証マークがあるのです。私達が調べた限りでも「For the People」に関わる10以上の認証がありました。

その代表とも言える、フェアトレード。決して新しい動きではなく、その歴史は1940年代までさかのぼります。現在では、多くの人に支持され、理解が広がっています。日本でも聞き馴染みがあるのではないでしょうか?フェアトレード商品を買うことは、生産者の生活や命に直接関係があることなんですよ。

オーストラリアのアパレルブランドEtikoは南半球で最初にフェアトレードの認証を取得しました。 「Good on you」(エシカルな視点からファッションブランドを評価するアプリ)でもトップの評価、そして「B corp認証」もうける予定です。Ethical Connectionsで取り扱うブランドとして、Etikoをむかえることができたことはとてもラッキーなことで、私たちもEikoのスニーカーや下着を愛用しています!
*B corp認証 : アメリカの非営利団体B Lab (2006年設立)が企業に対して提供する認証。従業員や購入者、環境や社会にとって利益をもたらす企業を評価する。

 

カリフォルニアのバックブランドTerra Threadでは、フェアトレードのコットンを使用し、フェアトレード認証を受けた工場で生産されています。また、アメリカ国内において利益の一部をチャリティに寄付しています!私たちはTerra Threadのバックを何年も使っていて、Ethical Connectionsで紹介できることを誇りに感じています。

EtikoとTerra Threadの2つは、「For the People」のために努力をしている代表的な例。Ethical Connectionsでは、他にもたくさんの「For the People」なブランドを取り扱っています。まずは、ほしいと思った商品が、どこから、誰によって、どんな環境で作られたのか、何気なく手にしたものが自分にたどり着くまでのストーリーをイメージしてみてください。そんなことを考えながら世界に想いを馳せて、「For the People」をもっと知りたくなったら、認証マークをいろいろと探してみるのも、おもしろいかもしれませんね。

次のブログでは、「For the Animals」についてお届けします。