「世界水の日」とファッション業界
毎年3月22日は国連が定めた「世界水の日(World Water Day)」です。
みなさんは何かお祝いをしましたか?
「世界水の日」とは、淡水の保全と水資源の持続可能な管理を提唱し、人々の意識を啓発するものです。
この機会に、水を大量に使用するファッション業界に注目してみましょう。
ファッションといえばイノベーションとスタイルを思い浮かべますが、同時に淡水の主たる消費者であり汚染者でもあるのです。
世界的な水不足が深刻化するなか、ファッション業界の環境フットプリントへの懸念が高まっています。
水をがぶ飲みするファッション産業
綿花の生産から最終製品に至るまでのファッションの製造工程では膨大な量の水を消費しており、ファッション産業が環境に与える重大な悪影響のひとつとなっている。
年間930億㎥という想像を絶する莫大な量の水を消費しており、これは琵琶湖の水3倍分以上を毎年消費していることになるのです!
しかもその量は年々増え続けています。
すぐにでも変えていかなければならないことは明らかですが、大手ファッションブランドの水使用量の大幅な削減と管理は、残念ながら遅々として進んでいません。
水は何に使われる?
一着の衣服の生産には、かなりの量の水が必要です。
綿花のような水を大量に必要とすることで知られる作物は、灌漑によって栽培されます。
水は染料や化学薬品を生地に浸透させるために機能するだけでなく、色の鮮やかさと耐久性を確保する上で重要な役割を果たします。
水はどのように浪費され、汚染される?
ファッション産業による水の乱用は、重大な汚染につながることが多いです。
綿花栽培における農薬や殺虫剤の散布は淡水源を汚染し、生態系や地域社会に悪影響を及ぼします。
生地の染色や処理では、未処理または不十分な処理の廃水が自然の水域に有害物質を運び込み、汚染問題をさらに悪化させているのです。
さらに、合成繊維を家庭で洗濯することにより、マイクロファイバーが放出され、それが海洋環境や食物連鎖に入り込んでしまいます。
不透明な大手ブランド
水管理の必要性が叫ばれているにもかかわらず、ファッション業界の大部分は、いまだにその実践の透明性を欠いています。
調査の結果、ほとんどの大手ファッションブランドは意義のある水削減の取り組みや廃水管理を実施していないことが明らかになったのです。
この透明性とコミットメントの欠如により、SHEINやLululemonのようなブランドは、水のサスティナビリティに向けた取り組みが不十分であるという批判にさらされています。
MUD Jeansの取り組み
サステイナブルなファッションを牽引しているMUD Jeansは、効率の良い水の使用法を採用し、業界の模範となっています。
水の使用量を減らし、廃水を効果的に管理する彼らの取り組みは、ファッション業界が環境負荷をいかに軽減できるかを示すものです。
彼らのアプローチは、製品ライフサイクル全体を網羅し、生産から購入後の使用まで持続可能性を実践することがいかに大切かを私たちに語りかけてくれます。
MUD Jeansは、デニムの製造工程で使用される水の95%をリサイクルするという目覚ましい成功を収めているYousstex Internationalと共同で製造しています。
Yousstexは雨水の収集と、ろ過や逆浸透などの高度な浄化技術を活用することで水を節約するだけでなく、その品質を飲用可能な水準にまで高めます。
デニムの洗濯と磨耗工程にe-Flow技術を採用したことは、環境への影響を最小限に抑えるというブランドの取り組みを実証するもので、水と化学薬品の使用量を大幅に削減することに成功しています。
>MUD Jeansのサスティナビリティやエシカルな取り組み
消費者の役割
ファッション業界における水の消費と汚染は大きな課題であると同時に、変革のチャンスでもあります。
「世界水の日」は、この重要な水資源を守るための私たちの責任について考える良い機会です。
消費者である私たちの選択は、業界をよりサスティナブルな方向に導く力を持っています。
水の保全と持続可能な実践を優先するブランドを支援し、そうでないことが明らかなブランドを避けてみませんか。
そうすることで私たちはファッション業界がより良い水の管理をするように変革を促すことができるのです。
【出典】
https://goodonyou.eco/fashions-water-impacts/
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