年間何着の服が作られている?
世界では毎年どれほどの服が作られているのでしょう。
ある試算によると、年間1500億着にものぼるという。
え?ということは、地球上の一人当たり18着以上の新しい服が作られていることになりますね。
私はファッションに携わり、裕福な国に住んでいますが、それでも自分がそんなに服を買っているとは思いません!
そして、さらに恐ろしいことに、私たちは本当の生産数すら知るすべがないのです。
世界最大のファッションブランドの10社中9社近くが、生産量の公表を拒否しています。
合計生産数も公表しない。説明責任もない。
毎週毎週「新作」が棚に並ぶだけです。
では......本当は何が起こっているのか?
なぜこんなにたくさんん服が作るのか?
簡単に言えば、過剰生産がビジネスモデルだから。
ファッションは単に需要に応えているだけでなく、巧みに操作されているのです。
ファストファッションブランドは現在、年に50から100のシーズンを発表し、意図的に市場に新商品を溢れさせることで注目を集め、常に消費者を 「新しさ 」に夢中にさせて衝動買いを促しているのです。
しかし、それはもはやファストファッションだけではありません。
ハイストリートやラグジュアリーブランドも同じように、大規模なコレクションを押し出し、店舗に在庫を過剰に抱え込み、売れ残った商品は大幅なディスカウントをするか、人目につかないところにひっそりと捨てているのです。
それはなぜでしょう?
ビジネス面でいうと、5着作って5着売るより、10着作って6着売って4着燃やす方が儲かるからです。
廃棄のコストは非常に低いため、大量生産が有利になるのです。
たとえ地球が実質的な代償を払うとしても‥
廃棄物の山
そんなビジネスモデル、その結果は?
- 毎年何十億着もの衣料品が売れ残る。
- その多くは焼却されるか、埋立地に埋められている。
- その他の衣類は「寄付」というラベルを貼られ、南半球に捨てられている。
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「ゴミ」を「チャリティー」として寄付!?
つまり‥
毎秒、ゴミ収集車1台分の繊維製品が捨てられているのです。
しかも、それらの衣服の多くは、ただの一度も着られていない。
私たちは膨大な量の古着を「寄付」として海外に送っています。
ガーナの誰かが(あるいは他のどこかの誰かが)私たちの不用品を使い果たしたとき、それは私たちがもっと買うことが許されるのでしょうか?
もし彼らが必要としているものが少なければ、私たちはもっと多くを手に入れられるのでしょうか?
それはサスティナブルではありません。
それは、寛大さを装っているのにすぎません。
なぜ生産量を耳にする機会がないの?
ほとんどのブランドは、自社の生産量を知られたくはありません。
なぜなら、過剰生産と廃棄を結びつければ、彼らの 「グリーン 」キャンペーンはただのPR以外の何物でもなくなってしまうからです。
彼らには以下のような義務がないのです。
- 生産量を報告する法的義務はない。
- 焼却されたものの監査なし。
- グローバル・サウスに廃棄物を投棄したことに対する説明責任なし。
企業が望むだけ廃棄物を出すことができ、その影響はほぼゼロというシステムなのです。
本当にこんな仕組みで良いのでしょうか。
より良い方法は実現可能
この環境に悪いシステムから抜け出しましょう。
エシカルなブランドが重視している方法は‥
・少量生産 : 実際の需要に合わせる。
・サイクルを遅くする :NOS(Never Out of Stock)定番商品を構築し、季節ごとに数回のみ更新する。
・誠実な報告:法的な強制などではなく、それを信じ、服を着る人々を尊重している。
私自身もファッション販売するものとして、日々その課題に直面しています。
廃棄サイクルを助長することなく商品を販売することは難しいことです。
しかし、ゴールは消費を増やすことではなく、改善することなのです。
パタゴニアが「このジャケットは買うな」キャンペーンを展開したのは有名な話です。
確かにジャケットはたくさん売れましたが、そのメッセージは「衝動買いではなく、必要なものを買おう」というものでした。
この変化には、気配り、コミュニケーション、そして服を使い捨てではなく価値あるものとして扱う勇気が必要です。
壊れたシステムを改善する
過剰生産は単にエシカルではないということだけではありません。ロジックが悪いのです。
必要以上に生産し、驚くべき量を廃棄していますが、これは私たち消費者がこのシステムに疑問を抱かないことを前提にしています。
私たちが立ち止まり、「なぜ誰も必要としないものを大量に作っているのだろう」と問うた瞬間、全体が崩れ始めるはずです。
消費者として、私たちは無力ではありません。
すべてを解決することはできませんが、別の良い方法を選択することはできます。
今度「1個買ったら1個無料」というキャンペーンを見かけたら、思い出してください。
それは単に安いだけでなく、地球を犠牲にしているのです。
【出典】
https://goodonyou.eco/clothing-production-volume-misinformation/
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