避けるべきファッションブランドTOP10

いつの時代も人々を魅了し続けるファッション業界。

中でも、お手軽価格でスタイリッシュな洋服を販売するファストファッションは、現代の消費市場をどんどん開拓してきました。

今回は、ファッション業界のカーテンの裏側を覗いて見ましょう。

ファッションブランドが環境と社会にもたらす影響を理解することはとても大切なことです。

「良い行い」という幻想

私たちは瞬間的に満足を得て、情報が絶え間なく流れ続けるような時代に生きています。

サスティナブルやエシカルの意識が世界的に高まっていることに気がついているブランドは、それを利用して自分たちの「善行」を瞬時にアピールします。

植林をしたり、環境に配慮した商品を発売したりという明快な行動をして、好意的な報道を得るのです。

しかし、これらの良い面だけに焦点を当てて評価してよいのでしょうか?

それらの善行は、彼らが引き起こしている実害と比べると大河の一滴に過ぎないかもしれないのです。

多くの場合、こうしたブランドは消費者の心理を利用しています。

消費者は自分の選択が正しく、支持するブランドは自分たちの価値観を反映している良いものだと信じたいのです。

このような希望的観測と効果的なマーケティングによって、私たちはブランドのほんのわずかな善行に拍手をおくり、より大きな悪影響を見過ごすことになります。

もしかしたら、私たちの多くは心の奥底では真実に気がついているのかもしれません。

でも、流行の服を安く手に入る魅力や周囲から浮きたくないという気持ちが勝ってしまうこともあるのでしょう。

形だけの努力と本物の努力の違い

大手ファストファッションブランドがサスティナブルラインを立ち上げたとしましょう。

それって素晴らしいことですよね?

ですが、サスティナブルでエシカルな実践をDNAに組み込んだエシカルブランドと比較すると雲泥の差があるでしょう。

大手ブランドにとって、そのサスティナブルラインは生産量全体で見るとほんの一部に過ぎないかもしれません。

一方、真にエシカルなブランドは核心となる部分にサスティナビリティが組み込まれているのです。

原材料の調達から生産、労働慣行、出荷に至るまで、あらゆる面でエシカルな価値観と環境への責任を徹底しています。

この2者の差は、まるで昼と夜を比べるようなものです。

消費者である私たちは、真にエシカルなブランドと、形式的にエシカルな行いをしたり、エシカルラインを一部だけ生産しているブランドを見分けることがとても重要です。

今回は注意を払う必要があるファッションブランドを10個紹介します。

これらが絶対的な悪者ということではありません。

本当はポジティブで良いことにスポットを当てたい気持ちがありますが、私たちが真実を知り考えるきっかけとなることを願いリストアップしました。

避けるべきファッションブランドTOP10

1.H&M
驚くべきことに、H&Mをエシカルブランドの一つとして取り上げているブログもあります。

H&Mは人を欺くのが上手いブランドということでしょう…

エシカルファッションに詳しい人たちでさえ、その狡猾なマーケティング戦術に騙されることがあるほどです。

確かにH&Mが古着をリサイクルし、オーガニックコットンの使用を増やしていることは称賛に値するでしょう。

しかし、これらの行いは、彼らのコレクションの大部分がサスティナブルではない素材を使用し、全体的な倫理観として過剰消費を煽っている事実を打ち消すものではありません。

H&Mの膨大な生産量は、サスティナビリティとは縁遠いものです。

売れ残った在庫を寄付したりせず、焼却処分しているという不穏な報告もありますし、「オーガニック」コットンでさえ遺伝子組み換え作物が含まれているとして批判を浴びているのです。

1,000円以下でTシャツが手に入るのは魅力的ですが、H&Mは用心深く接するべきブランドであることを私たちは心の底では気づいているのかもしれません。

2.UNIQLO
ユニクロは日本を代表するファストファッションとして世界中にその名を刻んでいます。

しかし、その目覚ましい人気上昇の裏に、アジアにおける労働慣行に関する論争があります。

ユニクロは価格の安さで多くの人を魅了していますが、本当のコストが隠れているのです。

その大量生産は、非サスティナブルな素材と製造工程に依存しています。

さらに問題なのは、アジアで最も安い労働力を追求し、時には現地の労働規制を遵守していないことです。

3.lululemon
ルルレモンがここに列挙されることに驚きましたか?

私も以前はエシカルなものづくりはルルレモンの理念の一つの要素だと思っていました。

彼らの洗練されたウェブサイトや、ホリスティックなヨガの実践と商品が結びついていることから、崇高な理念を持つブランドという印象を受けていました。

しかし、現実はこのイメージとは対照的なものです。

ルルレモンは、サプライチェーンの慣行や、有毒な合成化合物に大きく依存する素材の選択し、批判に晒されています。

4.Zara
ファッション業界の大御所であるザラは、サスティナビリティに配慮しているというイメージを打ち出すのが非常に上手です。

「Closing the Loop」というリサイクルプログラムを打ち出したり、環境に配慮した目標を掲げたりしています。

しかし、この見せかけのショーの裏にはサスティナブルであることを優先しないビジネルモデルがあるのです。

それどころか、毎週のように次々と新しいスタイルを発売し、環境へ悪影響を及ぼしています。

日々変化するファッショントレンドへの迅速な対応で知られるザラですが、環境やエシカルな面からその大規模な生還工程がしばしば批判されています。

5.GU
ブランド名は「自由」が由来です。

皮肉なことに、手頃な価格でファッションを楽しめるこの「GU:自由」は、アジアの特定の地域で働く労働者を搾取する犠牲の上に成り立っているのです。

GUはユニクロの子会社であり、その運営をめぐる懸念点はユニクロと通づるものがあります。

6.NIKE
スポーツウェアの有名ブランドであるナイキは、サスティナビリティに向けて着実に前進してきました。

しかし、過去の児童労働問題の名残はまだあります。

古いスニーカーをスポーツインフラや子供の遊び場所に再利用する企画をしている面もありますが、問題点から目を背けないことは重要です。

ブランドの製造方法を総合的に見て判断しなければなりません。

7.The North Face
アウトドアブランドもサステナビリティの課題と無縁ではありません。

ザ・ノース・フェイスはアウトドアブランドの第一人者として、製品に使用される合成素材が環境に与える影響について向き合う必要があります。

探求しようとする自然そのものが、製品を購入することによって危険にさらされる可能性があるのだから。

これから、アウトドアブランドへの監視の目は厳しくなっていくでしょう。

8.Disney
エンターテインメントで有名なディズニーですが、労働慣行や幅広い商品ラインナップが環境に与える悪影響をめぐる論争がないわけではありません。

無邪気さと喜びを象徴するアイテムを買うことが、根本的な害と結びつく可能性があるのは皮肉なことです。

日本にいる子どもたちの喜びが、遠く離れたアジアの子どもたちの幸せを犠牲にしているかもしれないのです。

次に可愛いグッズを手に取ったときには、買う前によく考えてみましょう。

9.GAP
ファストファッションを語る上でギャップは欠かせません。

広く知られているブランドですが、長年にわたりサスティナブルな調達や海外施設での公正な労働慣行に関する根深い課題に直面してきました。

悲劇的なラナ・プラザ崩壊事故との関連は、ギャップの評判をさらに悪化させました。

ギャップは労働者を保護するための改革が不十分であったことや、犠牲者への補償が不十分であったことで、大きな批判にさらされたのです。

10.Dior
ラグジュアリーブランドとして不動の地位を築いているディオールですが、ハイブランドといえどもエシカルのジレンマからは逃れられません。

ディオールの存在は、ラグジュアリーとは何かを再考させられます。

なぜなら、高級ブランドであるにもかかわらず、責任ある素材を完全には採用しておらず、危険な化学物質を使い続け、製造工程に関する透明性も欠けているのです。

最も懸念されるのは、毛皮、ダウン、アニマルスキンを使って「ラグジュアリー」と呼ばれるアイテムを作り、動物の苦しみから利益を得続けていることでしょう。

サスティナブルやエシカルな面で批判にさらされているブランドを10個取り上げましたが、これらは氷山の一角に過ぎません。

例えば、SHEINも様々な問題を抱えていますが今回は取り上げていません。

>SHEINについてはこちらもご覧ください
エシカルファッションに大きな衝撃!「SHEIN」が1号店を日本にオープン

ですが、全てのファッションブランドが闇を抱えているわけではありません。

素晴らしい取り組みをしているブランドをいくつか紹介します。

皆様がエシカルにファッションを楽しめますように!

・日常的なカジュアルウェア
People Tree, Ecoalf , MUD Jeans

・トレッキングやヨガ
Organic Basics, Essentials for Zula, Patagonia

・上質なベーシックアイテム
Dorsu, Sorella Organics, All Birds

・ラグジュアリー
Stella McCartney, Maggie the Label, Womsh(スニーカー), Duffle & Co(バッグ)

エシカルなお買い物の旅は続きます。

その旅の途中で私たちは間違えるかもしれないし、巧妙なマーケティングに振り回されるかもしれません。

しかし、真実を知ることさえできれば、より良い選択をするのは私たち自身です。

ブランドに変革を起こすのは私たち消費者です。

ほんの一部のサスティナブルな商品や、パッと見では善良に感じる行いに振り回されるのではなく、もっと深く掘り下げて考えてみましょう。

地球と人々の両方を優先する、真の意味でエシカルなブランドを応援しよう!


【出典】

https://www.sustainably-chic.com/blog/fast-fashion-brands-to-avoid

https://goodonyou.eco/fast-fashion-brands-we-avoid/

https://thesustainablelivingguide.com/fast-fashion-brands/

https://wearzeitgeist.com/fashion-sustainability-ethics/worst-fast-fashion-brands-to-avoid

https://livefairethical.wordpress.com/the-sweatshop-list-2/

https://www.fastcompany.com/1526476/why-hm-selling-fake-organic-cotton

https://www.panaprium.com/blogs/i/reasons-why-uniqlo-is-a-fast-fashion-brand

https://yoursustainableguide.com/is-lululemon-fast-fashion/#:~:text=Source%3A%20lululemon%20%2F%20Instagram-,Is%20Lululemon%20Ethical%3F,other%20crucial%20labor%20rights%20doubtful

https://goodonyou.eco/how-ethical-is-zara/

https://yoursustainableguide.com/japanese-fast-fashion-brands/

https://cleanclothes.org/blog/a-history-of-negligence-how-gap-and-other-major-brands-failed-to-draw-lessons-from-the-thats-it-sportswear-factory-fire

https://goodonyou.eco/how-ethical-is-dior/